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第29回 (雇用条件編4)「香港と中国、祝祭日いろいろ?」

パソナアジアカンパニーリミテッド 戸崎悦子

人事管理のプロ、我らの“ポイントさん”では、香港で社員採用するときの「採用条件」について10回シリーズでお届けします。その4は法定の“祝祭日”についてです。

☆P商事(香港)営業所の総務部へ河野部長が赴任してきてはや5ヶ月。ちょっと香港では落ち着いてきたところ、華南の関連工場へも出張視察を計画していましたが、国慶節の連休で拍子抜けです。そこで、今日もなんといっても頼りになる我らポイントさんに香港と中国の祭日について、合わせて尋ねてみることにしました。
河野総務部長
「ポイントさん、香港も中国と同じように国慶節をお祝いするのですね」
ポイントさん
「1997年に香港が中国返還されてから香港でも祭日となりましたね。でも、花火を上げるぐらいで、一般市民にとって祝祭日のうちの一日とであるだけではないでしょうか?でも、今年の花火は大変きれいでしたね。お天気にも恵まれましたし・・」
河野総務部長
「そうそう、実は行ってきたんですよ、ビクトリアハーバーの花火大会。それはもう想像を絶する凄さでしたよ!」
ポイントさん
「花火も凄かったでしょうが、あまりの人ごみに驚かれたのでしょう?」
河野総務部長
「まさしくそのとおり。ものすごい人混みでしたよ!」
ポイントさん
「観覧席に最適だろうと思われるような場所には、半日も前から座って待っているような筋金入りの観客が大勢いますからね」
河野総務部長
「そうでしょうね。ちょっと見に行こうか程度の私には、立ち入る隙さえ与えられませんでしたよ」
ポイントさん
「ご自宅のテレビで鑑賞された方が、安心してご覧になれたかと思います」
河野総務部長
「ほんとうにそうでした!でも、押し合い圧し合いで足ともも心配で熾烈な花火の爆音と人ごみで疲れてしまいました。でも、香港では、きっちり翌日から普通の出勤日ですからね。でも、本場中国の国慶節はえらく長期休暇ですね。実は、赴任前から華南工場の視察出張計画を9月末の二日間と考えていたんです。それもちゃんと中国のカレンダーを調べ10月1日~3日に祝日マークが付いていたので、月末だったらいいかと思っていたら、工場の担当者に今年は月曜日から休みだからと断られ調子抜けでした。中国の祝祭日は、カレンダーどおりではないのですね、一体どのような仕組みなのでしょうか?」
ポイントさん
中国の祝祭日は、カレンダーに示されている年間10日の指定日です。しかし、実際には、それら祝祭日を政府で調整した年間日程で休むことになっています。例えば先日の国慶節連休を一つの例としてみればわかるように、今年の調整では、9月最後の土日であった27日(土)と28日(日)を勤務日扱いとし、そのニ日分の振り替え休日を9月29日(月)と30日(火)に当て10月1~3日の3日とつなぎ、その上、9月4日と5日が土日となることから、9月28日(月)~10月5日(日)までの1週間を連休とするような調整がなされています」
河野総務部長
「それが、カレンダーと食い違いとなった訳ですね・・」
ポイントさん
「中国では、毎年このように連休前後の公休日と勤務日を置き換えるなどして、なるべく労働者が長期休日を取得できるよう政府が工夫を施します。これは毎年初めに中国政府国務院から公表される「祭日のアレンジに関する通知」にある日程を確認しなければわかりません。各企業では人事部がカレンダー上の祝祭日だけではなく、この政府通達を毎年チェックして、会社や工場の稼動日としています
河野総務部長
「へぇ・・ぼぉ~っとした社員だったらそんなこと知らずに出勤してしまったりして・・」
ポイントさん
「あのう・・・中国では自分の休暇日についてぼぉ~っとして出勤してしまうような社員はめったにいないと思います」
河野総務部長
「ああ、確かに・・自分のことだけ心配しておけばいいんですね。それじゃあ、香港の祝祭日についてはどうですか?香港でも中国と同じようにカレンダーどおりの休みではない・・とか言われたら、ホントに私だけ出社してしまいそうですよ・・」
ポイントさん
「そのご心配には及びません。香港ではカレンダーどおり休んでいます。但し、香港には二つの祝祭日があることはご存知ですね?」
河野総務部長
「ああ、確か聞いたことがあります」
ポイントさん
香港には“パブリック・ホリデー”と“レイバー・ホリデー”という二種の祝祭日があります。“パブリック・ホリデー”というのは、年間17日の祝日に指定された日のことで、もともとホワイトカラーを対象に始められた祝日です。通称バンクホリデーとも呼ばれていますね。もう一方の“レイバー・ホリデー”は、文字通り“労働者の休日”として“パブリック・ホリデー”として指定された17日の祝祭日うち、5日の指定日を除いた12日の指定日のみをその休日としています。香港では、企業側がこのうち何れかを選択決定し、雇用条件の一つとして社員に祝祭日に休日を与える、またはその日数分の代休を取得させるということが、雇用主に義務付けられています
河野総務部長
「なんだかこれも旧植民地の発想ですね」
ポイントさん
「そのとおりですね。香港では、1980年後半から製造拠点が中国大陸に移りはじめ、労働集約型の産業がどんどん減少していきました。実際には、労働者というか、ブルーカラー人口は減少してしまいましたが、そのままこのレイバー・ホリデーを採用している中小企業も地元には多く、また、特に業務的には、小売、飲食、サービス業などに従事する人々には“レイバー・ホリデー”が与えられています。しかし、地元企業でも大手や日系も含む外資系企業では“パブリック・ホリデー”を与え、この☆P商事香港営業所でも“パブリック・ホリデー”を開設当初から雇用条件の一つとしてきました」
河野総務部長
「そうでしたか。でも、当然のことですが、香港と中国には祝祭日としての日数に差がありますよね。中国では年間10日、香港ではそれが、12日または17日でしたね?」
ポイントさん
「そうです。労働法が全く違いますから祝祭日の日数も当然違いがあります」
河野総務部長
「しかし、経済圏としての香港とシンセンはこれだけ一体化が進み、香港にある企業の関連工場や顧客のその大半が中国内にあることが一般的ですから、香港と中国での祝祭日の不一致による業務上の支障は、どうしても気になるところですよね」
ポイントさん
「例えば今年のカレンダーを香港と中国で単純に比較してみても、双方の祝祭日の不一致があり、いずれか一方が休日となる稼働日が年間15日あります。また、この15日には、先週の国慶節のようにカレンダー以外で調整された日数を含んではいませんから、実際には毎年15日以上の日数で不一致日が出てしまうわけです」
河野総務部長
「この点からも、特に長期休暇前後の双方の連絡や仕事のアレンジには充分神経を使わなければ、なんらかの支障が起りかねませんよね。祝祭日の違い一つとってみても、立場的にいろいろ考えさせられてしまいますよね」
ポイントさん
「中間管理職である部長のお立場は本当に大変ですね。まさしく“国慶節の花火見物”といったところでしょうか?!」
河野総務部長
「“国慶節の花火見物”?」
ポイントさん
「“上”も気になるが“下”も見なければ足元すくわれる・・・っていうことですね」
河野総務部長
「あのう・・妙にシビアなその落ちは、ちょっといただけませんよ」
ポイントさん
「いやあ、今日は話しを落とす必要はありません。話が“花火”だけに“あげるだけ”ということでいかがでしょう?」
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