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第20回 「社員に伝えたい!上司の思い」

パソナアジアカンパニーリミテッド 戸崎悦子

今週の人事管理のプロ、我らの“ポイントさん”は、社員との「コミュニケーション」について考えてみます。

☆P商事(香港)営業所の山田営業部長は、大切な顧客対応を任せているセールスアシスタントのエミーさんの勤務態度が気になっています。顧客からのクレームも立て続き、一端は解雇まで考えた山田営業部長ですが、それは難しいと断念しました。そこで、今は、現状改善するために一体何をすればいいのか、今日もなんといっても頼りになる我らの“ポイントさん”に話しを聞くことにしました。
山田営業部長
「ちょっとポイントさん、この間の話しの続きを聞いてもらいたいんですが。」
ポイントさん
「この間のお話しいうと、セールスアシスタントのエミーさんのことですね。」
山田営業部長
「言うこと聞かない社員なら辞めてもらおう!なんていうのはあきらめました。だから一日も早く現状を改善しようと思いましてね。」
ポイントさん
「エミーさんとコミュニケーションの構築ですね。」
山田営業部長
「そう、そこなんですよ。“阿吽の呼吸”に慣れている僕としては、社員とのコミュニケーション構築といわれても・・。このごろの世の中、コーチングなんて流行ってきているようですが、上司は社員を育むより、助けてもらいたい!!っていう方が正直なところではないのでしょうか?」
ポイントさん
「はあ、それは、まったく正直なご意見でしょうね・・特に山田部長は、営業でも新規開拓に力を注いでいらっしゃる上に、社員への指導・管理もしなければならない。まさしく“プレーイング・マネージャー”“ヤクルトの古田”ですものね!」
山田営業部長
「ああフルタねえ・・ポイントさんはプロ野球ファンだったんですか?でも、ちょっとそれは、古(ぃ)た・・なんてつまんない駄洒落はどうでもいいんですけど・・」
ポイントさん
「・・・・。山田部長、でも香港で“阿吽の呼吸”と言われても“呼吸困難”になられるのが関の山ですよ。」
山田営業部長
「・・・おお、なるほど!」
ポイントさん
「エミーさんとは日常的に話し合われる習慣がありますか?」
山田営業部長
「話し合い?ああ毎月1回は、営業部で全体ミーティングをやっていますよ。」
ポイントさん
「全体ミーティング・・というと営業部全員で25名ぐらいを集められて行なわれる?」
山田営業部長
「そうです。主に僕がセールスレポートから売り上げの実績や目標値について皆に話しをしています。営業マンだけではなくセールスアシスタントも一様に参加してもらっているのは、営業部としての“意識”を持ってもらいたいからなんです!」
ポイントさん
「○△電機さんのところで立て続けに起っているのは、納期遅れや納品間違いのトラブルでしたよね。この全体ミーティングでは、このような個別なケースの改善策など具体的に話し合われているのでしょうか?」
山田営業部長
「日常業務についても一応聞くようにしていますが、それにそう言われれば、リタさんが辞めてから、アシスタントチームから誰も意見や質問が出なくなりましたね。」
ポイントさん
「前任のリタさんは、よく発言していたのですか?」
山田営業部長
「リタさんはベテラン・・というか、ご存知のように年齢も僕より上ですし、この香港営業所設立した当時からの社員でしたよね。5年前に新卒で入ったエミーさんや他アシスタントチームの社員とは、年齢も存在感も全然違いますから。全体会議の時もいろいろ意見というか・・どちらかというと営業チームへ文句に近いことを言ってましたね。「私には責任取れませんから!」なんていう台詞で、すっかり営業チームも圧倒されていました。だから彼女が辞めてからは、営業会議は平和そのものですよ。」
ポイントさん
「エミーさんたちとリタさんには、かなり違いがありますね。」
山田営業部長
「それから会議意外でもリタさんからは、何でもよく相談・・いや、やはり営業や業者についての文句を僕に言い付けに来てましたね。そういう意味では、コンプレインが起る前から周辺情報を充分聞かされていたから、今のように突然驚かされるようなことにならなかったとも言えます。」
ポイントさん
「なるほど。それでは、エミーさんからの報告は?」
山田営業部長
「僕が出張続きだからということもあって、メールで説明や報告が事細かに書かれてきます。でも、英語で内容の細かいところまで書いてくるので、メールチェックも間々なら無いところですから、中身をしっかり読んでやっているかというと、それはちょっと・・。リタさんは、このような報告書は一切書いてきませんでした。だって、こちらの都合に係わらず言いたいことがあればすぐに電話を掛けてきましたからね。」
ポイントさん
「同じ会社の同じ部で同じ仕事をしていても、いろいろな性格の社員がいて、コミュニケーションの方法も違うことが良くわかる例ですね。」
山田営業部長
「まあ、人間十人十色と言いますからね。この間、蕎麦の上手い店だからって営業部の皆で行ったのに、とんかつ定食注文したやつがいたもんなあ・・・」
ポイントさん
「はぁ・・」
山田営業部長
「それにしても寡黙に仕事しているかもしれないけれど、あまり要領が良いとはいえない、会議でも発言しないエミーさんのような消極的な社員とのコミュニケーションは難しいですね。」
ポイントさん
「まず、上司となる人は、偉い人であることよりも相談しやすい存在、ある程度の親しみ易さが必要ということです。社員を緊張させては、いろんな意見を引き出すことはできません。それには、普段からなるべくこちらから声を掛けることから始められてはどうでしょう。“おはよう!”とかですね・・」
山田営業部長
「はあ?!朝、廊下ですれちがったら、親しみやすく微笑んで社員に挨拶するんですか?日本だったら“朝の挨拶もできない奴らだなぁ!”って上司が憤るところですよね!それに、ここでは朝ごはんのパンの袋なんか提げて、9時ギリギリにオフィスに駆け込んで入ってきているところに、微笑んでこちらから挨拶ですか!?」
ポイントさん
「それは、ちょっとビビってしまうかもしれませんが・・・。でも、コミュニケーションの第一歩は自ら心を開くということです。仕事に支障が出た時だけ慌てて話しを聞こうとしても、社員はそれでなくても警戒していますし、特にしかられたくない気持ちが先立ち、どうしても保身的な言い訳から話しを始めますね。日常からコミュニケーションが少ないと、どうしてもこのように社員を緊張させてしまい、肝心なときに正確な情報提供を望んでも、なかなか上手くいかないでしょう。」
山田営業部長
「それじゃあ、具体的な業務の進め方についても細かに指導するべきでしょうか?結構プライドが高いといった一面も感じられますが・・」
ポイントさん
「そうですね。誰にでもプライドはあります。そのプライドを尊重してあげるという意味からも、現在エミーさんの業務を充分理解される必要があります。エミーさんのお時間のあるときにでも日常業務のフローを簡単に書いてもらい、説明をしてもらって下さい。質問したり答えたりすることからお互いコミュニケーションに慣れてくるでしょう。また、業務フローで無駄や改善点があれば、頭から否定する言い方は避け、自分の意見だがどう思う?と尋ねてみられることです。
山田営業部長
「ああ、そういう具体的な仕事の話しであれば僕にもできるかも知れません。」
ポイントさん
「そうですよ。売り上げ上げるためにがんばれ!とか、漠然とした要求ではなく、なるべく具体的な目標やリクエストを出すようにしましょう。そして、どんな小さなことでも、良いことは徹底して“誉める!”っていうことが何より大切です。これで、やる気を起こしてくれるようになればこっちのものです。山田部長の仕事に対する真剣さといつもの明るさが通じれば、バッチリ大丈夫ですよ!」
山田営業部長
「わかりました!そう、それですね!でも、もうちょっと褒めてください、ポイントさん。僕もやっとやる気が出てきましたから!」
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